第11回「踊る! 形式記号!!」 [ダーリンハニー吉川「鉄道は私のものではない」]






【モハクハ問題】

 私が一番聞かれる質問。

 「モハとかクハって何?」

 初歩的に「吉川くんってどこに住んでるの?」とか「吉川くんってさ、好きな人いるの?」などの質問も当然ありますが、そんな初歩的な質問をすっ飛ばして「モハとかクハって何?」と聞いてくる人もたまにいます(特に芸人)。

 形式記号の質問をされるといつも困ります。
 なぜ困るかというと、形式記号はかなりややこしいからです。



ここに書いてあります


ここにも書いてあります


 質問されたからには厳密に答えたい。
 でも厳密に答えるとどえらい時間が掛かってしまう。

 同僚である芸人に質問されて、これが出番前となったらさぁ大変です。ヘタしたら自分らの出番が過ぎてしまうかもしれません。

 「鉄道は主に『動力集中方式』と『動力分散方式』の2種類に分かれていてね、集中方式というのはSLや電気機関車などの動力車が客車などを引っ張っていく方式ね。よく『世界の車窓から』を見ているとかなりの割合で集中方式だよね。この『動力集中方式』は動力車が後ろの車両を引っ張る関係上、客車などの重さがとても重要になってくるから記号も複雑になってくるわけ。たとえば客車の頭に付くのが『オ』だと32.5t~37.5t未満で、『ス』だと37.5t~42.5t未満だし、一番重い『カ』は47.5t以上になってくる。んで気動車は『キ』でタンク車は『タ』で…」

 この調子で話していたら確実に出番を過ぎますし、なにより相手があくびをはじめます。



武蔵中原に止まっているけん引車は


もちろんクモヤだよね


 形式記号はとても奥深き世界です。

 JRと私鉄では記号の振り方が違いますし、SLと電気機関車とディーゼルと電車でも変わってきます。それらをすべてご紹介しているときっとこのページの長さがパソコンからはみ出してしまうので、今回はみなさまが最も目にする「電車編」をご紹介することにしましょう。











【電車の場合】

 電車(JR)の場合、記号を覚えるのはたいして難しくありません。
 形式記号はすべて入れると、「モハE231-500」などと書いてありますが、今回は数字の部分は割愛し、カタカナ部分を中心に解説していきます。

 まず頭に付くのは、「ク」・「モ」・「サ」です。
 「ク」= 運転台つきの車両。なぜ「ク」かは諸説あるが、くっつくの「ク」、駆動車の「ク」が有力。
 「モ」= モーター車。
 「サ」= 両方なし。なぜ「サ」かは諸説あるが、差し込むの「サ」が有力。
 ※用途によって「クモ」など合体する場合あり。

 それに付随するのは「ロ」・「ハ」。

 「ロ」= グリーン車。
 「ハ」= 普通車。
 ※こちらも用途によって「ロハ」など合体する場合あり。

 「ロ」と「ハ」は昔は1等車・2等車・3等車があり、それぞれ「イ」・「ロ」・「ハ」の順になっていましたが、1等車がなくなり等級が廃止され、「ロ」と「ハ」が残りました。

 あとはそれを組み合わせるだけです。


クハ

運転台付き普通車

モハ

モーター付き普通車

サハ

何もなし普通車

サロ

何もなしグリーン車

クモハ

運転台&モーター付き普通車


 じゃあ「モロ」(モーターつきグリーン車)なんていうのはないのか?と思った方もいるでしょうが、非常に貴重になりましたがあります。


モロ
モーター車でグリーン車



 いいですね、モロ。モーター車でグリーン車。いまは2階建てのグリーン車が多くなってきたので、モーターはなかなか付けられないので「モロ」は大変希少になっています。希少でいえば「サロハ」(何もなし半分普通:半分グリーン)などもありますが、こちらもほとんどお目にかかれません。

 ク、モ、サ、ロ、ハ。この5つの記号を覚えれば、電車はクリアしたも同然。

 覚えづらい場合は「蜘蛛さ、ロハ」と覚えれば大丈夫です。「ロハ」の部分が多少意味が分かりませんが、ロハは只(タダ=無料)のことを「ロハ」と言うので、蜘蛛にタダでおごっている姿を想像すればイージーです。それか「水兵リーベぼくの船」みたいに、「クモサ、ローハー、ぼくの電車」でも構いません。語呂はぐちゃぐちゃに悪いですが。でも少年が「クモサ、ローハー、ぼくの電車」、「クモサ、ローハー、ぼくの電車」と下を見ながら必死になって覚えている姿を見てしまったら、私はおこづかい(千円)をすっと渡すと思います。











【ときめく記号たち】

 先ほど書きましたが電車以外の記号はとたんにややこしくなります。
 またJRと私鉄では記号がまた多少違います。JRで言う「モハ」を私鉄の一部では「デハ」と呼びます。おそらく「電動車」の「デ」だろうと言われています。

 それらを含めてすべて説明するのはここでは省くとして、ここからは単純に私の好きな記号を並べることにいたします。まずは


チブ

明治生まれの客車


 いけない感じのチブ。
 なんか何度も発音したくなります、「チブ」。
 チブ。チブ。チブ。たまりません。



JR九州の白いかもめは

クロハ

表記がかわいい


 JR九州の車両はデザインがなんとも斬新。記号の表記もおしゃれ。「白いかもめ」ですが記号はクロハ。可愛らしい芸名なのに、本名を知ってしまった感じがします。白いかもめは「ロハス」あたりがいいんじゃないかと思いますが、そうすると意味が変わってしまうので本末転倒です。

 他にも寝台列車系はなかなか楽しい記号があります。



憧れのブルートレイン

オハネフ

32.5t~37.5tのB寝台・緩急車つき


 長くて好きです。
 オロハネもいいなぁ。
 続いて北海道っぽいこちら。


カニ

47.5t以上の荷物車


 そして


スシ

37.5t~42.5tの食堂車


 カニとスシ。
 寝台特急北斗星で見ることが出来ます。
 終点の札幌あたりで食べられそうです。











【ぜひご注目を】

 私は地方に行く度に珍しい形式記号はないか探しています。
 少し前に行った、のと鉄道の「オユ10」はよかったなぁ。



幻の郵便車「オユ10」


オユ10・Tシャツを自慢する吉川

そんなヨシカワも今月で30



 ぜひ通勤通学やお買い物で鉄道に乗った際は記号に注目してみてください。
 「この車両はクハかぁ。モーターの音聞きたいからモハに移ろう」といった具合に。

 ということで踊る形式記号をお届けしました。また次回お会いしましょう。
 デハ!


(ロゴ製作協力・うみかぜ工房)







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