父、桜の下で悟りを開く [3月の特集]

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ソネットの季節特集を大和田家の人々がナビゲートします。
季節のイベントに興味津々な大和田家。海に山に街に、毎週、楽しげな場所に顔を出します。泣いて、笑って、喧嘩して。そんな大和田家の季節レポートをご覧下さい。

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今回登場する大和田家の人物

この季節なんといっても楽しみなのはお花見ですね。仲間が集まって大きな公園でわいわいやったり、家族で近所のお花見スポットに出かけるのもいいですね。ここ大和田家でもお花見に出かけるようですが…見ごろはもう少し先のような気も?

お父さん「今年は、上野公園でお花見したい」

お母さん「お父さん、何もそんな激戦区にいかなくても。いつもの神社のところでいいじゃないですか?」

お父さん「いやだ、一回くらいはあそこでしたい。さあ、いくぞいくぞ」

お母さん「下見に、ですか?」

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桜並木にもにぎわいのない季節

お父さん「さ、場所とりするぞ」

お母さん「え?今からですか?」

お父さん「今しなくていつするんだよ」

お母さん「私、何から訂正すればいいのか分からないんですけど、お父さん、やめてください」

お父さん「はい場所とり場所とり」

お母さん「やめてー」

お父さん「この辺りがいいんじゃないかなあ」

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桜すっからかんですね

お母さん「お父さん、あの、桜も何にも見えないんですけど」

お父さん「ご覧、この通りは両側に桜がある、こりゃあ本番になったら人でごった返すぞ」

お母さん「その本番がまだまだ見えないんですが」

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お父さん「母さん、そっちおさえておいて」

お母さん「もう、ほんとにやめて、こんなに大きく大和田家なんて…」

お父さん「はい、これで私達のものだ、もうここは私達のものだよ」

お母さん「警察とか来て怒られるんじゃないかしら」

お父さん「ほらここだと見上げれば桜の天井だよ」

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カー

お母さん「カーって言ってますよ」

お父さん「今はカーだけど1ヶ月後を見てなさい」

お母さん「だからその1ヶ月後までどうするんですか?」

お父さん「ここで、暮らします」

お母さん「え‥‥?」

お父さん「私はここで暮らします」

お母さん「何して暮らすんですか?」

お父さん「これだけ広い公園なんだ、遊ぶところはいっぱいあるさ」

お母さん「遊ぶところは問題じゃないんですよ」

お父さん「ほら、あそこには国民栄誉賞を受賞した人たちの手形があるから」

お母さん「手形って‥‥」

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歴代国民栄誉賞受賞者の手形のプレートですね

お父さん「こうやって衣笠の手と私の手の大きさをくらべて、と‥‥お母さんはQちゃん(マラソンの高橋選手)のと比べなさい」

お母さん「お父さん、これはそんなに楽しい遊びではありませんよ」

お父さん「あ!こっちの長嶋の手形と衣笠のだとどっちが大きいんだろう!?」

お母さん「飽きますよ、その遊び」

お父さん「飽きたら手形をスケッチして楽しむさ」

お母さん「スケッチって‥‥。生活はどうするんです?」

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こんなことすればすぐに怒られます

お父さん「お風呂はここにあるじゃないか」

お母さん「お風呂以外のことがもう、山ほどあるじゃないですか!」

お父さん「それはなんとかなるだろう」

お母さん「お父さん、私帰ります」

お父さん「じゃあ私は残ります」

お母さん「いいんですか!?帰りますよ!」

お父さん「私が残らんとお花見ができんじゃないか」

お母さん「ほんとに帰りますからね!」

花見のはの字もない時期から場所とりを始めてしまったお父さんの暴挙。
たしかに東京のお花見スポットの場所とりは大変ですが、いくら早くても前日入りして仲間とささやかに夜を明かすくらいが限度ですね。

<3日後>

くみこちゃん「お母さん、お父さんまだ帰ってこないね?」

お母さん「くーちゃん、お父さんの話題はもうやめなさい」

くみこちゃん「いいかげん様子を見に行こうよ」

お母さん「そうねえ…もういいかげん戻ってもらわないとどうにもならないわね」

ということで3日後、くーちゃんとお母さんが再び公園に様子を見に行きました。

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お父さんとハトたちです

くみこちゃん「あ、お父さんがハトに混じってご飯食べてる!おとうさ…」

お母さん「しー!くーちゃん!恥ずかしいから黙ってて」

くみこちゃん「‥‥お父さん、すごい感じになってる」

お母さん「くーちゃん、もう少し黙って見てみましょう」

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公園にはストリートパフォーマーが

くみこちゃん「お父さんがアーティストデビューしてる!」

お母さん「国籍を超えてそうなメンバーたちとセッションしてる‥‥」

くみこちゃん「噴水のほうに行くよ」

お母さん「多分お風呂よお風呂。ほんとに、もう」

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お父さんが仙人化

くみこちゃん「お父さんが噴水に噴き上げられて…!?」

お母さん「お風呂じゃない!?」

くみこちゃん「お母さん!これは何なの!?」

お父さん「やー、くーちゃんじゃないか」

くみこちゃん「お父さーん!お花まだ咲いてないからお家に帰ろー!」

お父さん「おはな…?なんだいそれは?」

くみこちゃん「お父さんはお花見の場所とりしてたんじゃなかったの?」

お父さん「場所とり‥‥そうか、私はお花見の場所とりをしていたのか」

お母さん「お父さん、一体どうしてしまったの?」

お父さん「いや、桜の木の下でずっと考え事をしていたら何かこうパッとな」

お母さん「パッと‥‥?」

お父さん「こう明るい光が射してきて」

くみこちゃん「お母さん、行ってみよう!」

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動物たちの楽園に

くみこちゃん「あ!何かわかんないけど、大変だ!」

お母さん「何かわからないけどあちら側の世界にいってる気がする!」

お父さん「みんなに紹介しよう、くーちゃんとお母さんだよ」

くみこちゃん「動物たちと会話できてる!」

お父さん「みんなでお花見をしようと二人は言ってるんだよ」

お母さん「お父さんもういいかげんにして!帰りますよ!」

お父さん「でも、私が帰っちゃったら桜も見れないだろう?」

お母さん「桜はいいですよ、もう!」

お父さん「お花見をするんじゃないのかい?家族みんなでお花見できたらそれはすばらしいだろう?」

くみこちゃん「お父さん、あっちでお花見しよう」

お父さん&お母さん「え?」

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梅が咲いていますね

お父さん「あ、梅か。梅が咲いているんだなあ」

お母さん「お父さん、きれいですねえ」

お父さん「そういえばお母さんと昔梅を見たなあ」

お母さん「私は梅のほうが好きですよ、こぢんまりしててかわいらしくて」

お父さん「そうだなあ、お母さんは梅がよく似合うもんな」

お母さん「お父さん、昔もそんなこと言ってませんでしたっけ?」

くみこちゃん「お母さん梅干たべたい」

お母さん「ほら、くーちゃんも。大和田家は梅くらいがちょうどいいですよ」

お父さん「ああ、そうかもしれないなあ」

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お父さん「帰ろうか、帰って梅干たべようか」

くみこちゃん「お母さん、やっぱり桜餅たべたい」

お父さん「じゃあ残ろうか、お花見までまた動物たちと暮らそうか」

お母さん「もう、絶対帰ります!」

こうして今年のお父さん花見騒動は幕を閉じました。お花見の場所とりはお父さんみたいなことにならないようマナーを守って楽しんでくださいね。

 

お花見スポットの情報について詳しくは、So-net季節情報「桜の名所2008」をどうぞ。
取材と文:季節特集編集部、絵:サワー沢口


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